クビアカツヤカミキリ誘って殺す毒餌剤開発
- eirikisunamura
- 4 日前
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アリやゴキブリで使われる毒餌技術を応用し、国内で深刻な被害を与える外来種クビアカツヤカミキリの成虫を誘引して殺虫する、カミキリムシ類として世界初の毒餌剤開発に取り組みました。その成果が論文としてPest Management Science誌に掲載されました。
表紙にも選出いただいています。
クビアカツヤカミキリはサクラやウメ、モモなどのバラ科樹木に寄生して枯死させる大陸アジア原産の外来昆虫で、街路樹や果樹に甚大な被害をもたらすことから特定外来生物に指定されています。現在、多くの自治体では成虫発生期に被害木へネットを巻き、樹体内から出てくる成虫を閉じ込めることで拡散防止を図っています。しかし、ネット内での交尾・産卵や逃亡を防ぐためには日々の見回りと捕殺が必要で、現場では大きな負担となっています。そこで私たちは、ネット内で成虫を誘引・殺虫する毒餌剤の開発を着想しました。
カミキリムシ害虫の誘引ルアーという発想は以前からあるのですが、カミキリムシは視覚や木の匂いなど複合的な要因で自分の好きな木に飛んでいくというのが行動原理のようなので、何かシンプルな誘引源を使ってカミキリムシを遠くから強力に引き寄せるのは正直ハードルが高いと専門家は実感しています。そこで、ネットにより領域を狭めて、その範囲内でカミキリムシを誘引しようという点に今回の研究の「発想の転換点」があります。
成虫に対する殺虫成分と誘引成分を選抜する試験系の立ち上げから、毒餌剤の試作、準実地および実地試験と、段階をふんで試験しており、当初私が実働していたのですが、途中で林野庁に出向となって実験できなくなり、共同研究機関、残された総研メンバー、非常勤さんら皆様に助けていただき何とか完遂となりました。ご迷惑をかけたものの、結果として、自分1人で完結させるより、はるかに良い研究になったと思います。論文原稿は最後責任もって書かせていただきました。
実用化に向けてはさらなる薬剤成分の探索や装置の改良が課題です。



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